田中紀子さん

賭け事をやめたくてもやめられず、生活に支障を来す「ギャンブル依存症」。国会ではカジノの合法化に向けた動きが進むが、社会的な対策は遅れている。

鏡リュウジ

細木数子



 


 


 






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患者のサポートや啓発活動に取り組む一般社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」(事務局・東京)の田中紀子代表(50)に話を聞いた。

 厚生労働省研究班の推計では、ギャンブル依存症の疑いがある人は成人の5%にあたる536万人。このうち治療を受けている人はほんの一部だ。

 「病的賭博という病気なのに、やめられないのは意志が弱いからと言われ、周囲に理解されない。借金で家族が巻き込まれるケースも多いが、誰にも相談できずに悩んでいる」と語る。

 幼いころ、祖父も父もパチンコや競輪に明け暮れ、生活は苦しかった。ランドセルや制服すら買ってもらえなかった。「自分はそうならない」と思っていたのに、30代に入ると、交際中だった夫とともにカジノやボートレースにのめり込んだ。

 田中さんは出産を機にギャンブルをやめたが、夫の依存は続き、次々に借金が発覚。精神科を受診し、11年前に患者の自助グループに夫婦で参加した。だが、今度は田中さんが買い物依存に苦しんだ。

 「その商品が欲しいわけじゃないのに、衝動がおさまらない。15分で200万円を使ったこともあった」と振り返る。真剣に回復プログラムに取り組むようになり、7年前にようやく回復した。夫婦でつくった1千万円を超える借金を全て返し終わったのは、昨春のことだ。

 「ギャンブル依存症を多くの人に知ってもらい、孤立している家族を支援につなげよう」と昨年2月、自助グループのメンバーらと会を結成。現在全国25都道府県に支部があり、会員は約300人。各地でギャンブル依存症について学ぶ基礎講座などを開いている。

 「カジノをつくるなら、ギャンブル依存症への対策は必須。運営側が実態調査や治療研究の費用を負担するなどの仕組みをつくるべきだ」と訴える。

 「パートナーや親、子どもなど身近な人がギャンブル依存になる可能性もある。人ごとではなく、社会全体の問題として考えてほしい」。九州にも福岡、佐賀、鹿児島に支部があり、相談に応じている。同会=03(3555)1725。

引用元:西日本新聞

ギャンブルをはじめとした依存症は自力で治すのが難しいでしょう。
自助グループなど周りの支援が必要だと思います。