カジノ合法化
カジノの運営は
労働集約型

2点目は、統合型リゾートの運営を行っていくための、人材の生産性や各種のコスト効率をどこまで高めていけるかという点である。

鏡リュウジ

細木数子



 


 


 

統合型リゾートは、一見華やかに見えるが、実態はかなり労働集約型のビジネスとなっている。サービスを維持するために必要となる人件費や水道光熱費等がコストの大半を占めているのだが、労働市場のグローバル化も相まって人材獲得競争の結果、採用・育成コストが増加傾向にあり、そうしたコストプレッシャーを解決できるような先端ソリューションへのニーズが高まっているのだ。

実際にバックヤードを見ても非効率な部分がかなり多く残っており、単純なオペレーションについては、今後どんどんロボット等の自動化ソリューションに置き換わっていくことが想定される。

最近、国内でも長崎県のハウステンボスにおいて「変なホテル」の概要が発表になった。チェックイン時などで活躍する人型の接客ロボットをはじめ、配膳ロボットや清掃ロボットなどが配備され、ホテル運営において高い生産性を確保する狙いがあるようだ。このように、ロボットによって生産性を向上させ、さらに顧客にとって新しい価値体験につながるものは、試験的にロボットの導入も増えると思われる。

また、省エネ効果の高い設備やソリューションに対するニーズも高い。統合型リゾートのカジノエリアは24時間フル稼働しており、また数多くのカジノ機器や華美な電光装飾も多く、一般的な施設に比べてエネルギーを多く消費するためだ。エネルギーコストの増減の影響をなるべく軽減するために、エネルギー効率をどう高めていけるかが重要となる。

いくつかの観点に基づいて、日本に統合型リゾートができると、日本企業にとってどんなビジネスチャンスがありうるかを整理してみた。いくつかのメディアで、“カジノ銘柄”という呼称で複数の企業名が取りざたされており、そうした一部の企業にしか関係がないような印象もあるが、実態はかなり幅広い企業にとってビジネスの可能性がある。

むしろ、一部の企業に閉じてしまって、既得権益化することがないように、オープンで公正なエコシステムとなることを期待したい。